2010/10/06

一般的な若者論。本質は...


『私は若者が嫌いだ!』香山リカ③
[4/169]BookOff
Amazon ★★★
K-amazon ★★★

タイトルからしても、その内容にしても、おそらく「若者」が読んだら反発するだろうなあ、って思う。けど、若者「でない」自分の年代が読むと、同意同意、すーっと入ってくる感じだろう。自己中心的、未来志向のなさ、社会的な責任への配慮のなさ、他人に置き換えることのできない考え方...ここで初めて目にすることはないです。表面的には「だから今の若者は...」論に見える。だから指摘される若者は反発する(これは本書に書かれた「若者」像、そのままだが)。けれどもなんとなく著者のいいたいことは、否定「だけ」ではなくて、なんとか理解したい、近づきたい、という意志があるように見える。見えるだけなのか...
その言葉ズバリは書かれていなかったと思うけれども、自分が感じるのは彼らが「考える」ことをしなくなっている、という印象。「会社や組織は自分にとってのサービスを提供する場」であると捉え、仕事を与えてくれる、やりかたを教えてくれる、そんなイメージをもっているから、それが無いとどうしたらいいのかわからない、不満を持つ。そんな繰り返し。これを「甘い」といっても、そもそもそういう考えがしみついているから、自らを変える、という発想の土壌がないから、かなり厳しい。
かという自分はどうなのか。自分が「若者」の頃もきっと似たり寄ったりだったのだろう。実際に本書に書かれていた若者の「生態」について、自分にも(過去の自分にも、場面によっては現在の自分にも)当てはまるかも、と思った箇所はある。でも、会社が「与えれくれる」という感覚とか、なんとなく「そうじゃないんだ」って(やっと)思える時期がどこかの時点であったと思う。それに気付かせてあげるのが今の立場、と言われてしまいそうだが、いやいや「若者」はそう簡単ではない。
本書は、「大人から見た若者」という内容で、それ以上でもそれ以下でもないと思う。これ読んでどうこう、ということは基本ない(あるとすれば彼らを「引き上げる」ことをあきらめるくらいしかない)。これからどう付き合っていくか...そんなことを考えるきっかけにはなるかな。相手は「若者」だけでなくてね。

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2010/10/05

久々の「勝間本」悪くないねー


『自分をデフレ化しない方法』勝間和代⑦
[3/168]bk1
Amazon ★★
K-amazon ★★★

「勝間本」は、去年の12月以来。久々に読みました。本書のAMAZONレビューのみならず、Twitterの話題においても、結構風当たりの強い勝間さん。テレビに出れば何かとつぶやかれ、新刊を出せばあらさがしをされ...「有名税」なんでしょうかね。まあ、批評のほとんどが本や著者の主張とは違うところで言われているようなので、著作自体の価値は下がることはない(かも)。なんだかんだで私も「勝間本」7冊目です。著者別では多分一番多い。なぜか?本書でも感じたことだけど、「読みやすい」というのがひとつ。あとは、これだけ(あることないこと)言われている著者がどんな新刊を出すのか、っていう少々ひねくれた動機だったりもするけど。
本書は、タイトルにあるような「自分をデフレ化しない方法」については正直語っていない。ただ、デフレがよくないこと、その原因は日銀にあること、という著者の「本業」たる経済評論にかかる主張を貫いている。タイトルで期待をそがれた、というレビューもあったけど、それはそれ、今の日本の元気のなさ、その一因が、「デフレ」または「デフレ対策」にあるんでは?という主張。なぜデフレが原因なのか、どうすればいいのか、ということを経済のプロの目線で書いている本。その主張があっているかどうか、は別にして、「日本の元気、希望、感謝が失われつつある」それを、デフレ克服でなんとか盛り返そう、というのは、読んでいてイヤな気分になるものではない。なんとか教授のマクロ経済「学」よりもずっと面白い。その主張が自分の考えとあっているかどうか、というのは本の評価、ましてや著者の評価とはまったく無関係であり、著者に対して「バッシング」することが大勢を占めている、というそんな環境であるだけで、読んだ自分が感じる価値というのは、それに左右されるものではない。
確かに(ど素人の私が「評価」するのも変だが)著者の本は、結構「あたりはずれ」が多いのは事実。でもその中では「よかった」と思う。「感謝と希望を取り戻すために」繰り返される著者の主張を深読みする必要はない。ひとつ加えるとすれば、やっぱりどこかに少しでもいいので「自分をデフレ化しない方法」をも書いてほしかった。それは「次」なのかな。

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