2011/04/05

自信持って前に進もう

『日本「優国論」』中原英臣
[4/69]bk1
Amazon ★★★★★
K-amazon ★★★★☆

日本人であること、日本という国を誇りに思うこと、これって現実の世界で「そこ」で生活しているとなかなか意識しない。「あたりまえ」に占領されてしまう。ただ、中国の「勢い」の報道が毎日のように流れる中で、「日本は元気ないね」的な発言も聞こえてくる。が、それは本当なのだろうか?本心なのだろうか?「これからの市場は中国だ」と声高に叫ぶ人は多いが、個人的にはそれに反対はしないが、自国の元気も、やっぱり気なるし、そこをないがしろにはできないんだよね。
東日本震災の報道を日々見ていく中で、「復興」をキーワードに活動する姿を見るにつけ、日本のパワー、日本人の素晴らしさを感じています。この場面で使う言葉ではないかもしれませんが、「ひとつになっている」感がある。すべてのパワー、そこから生まれるパフォーマンスの源はそこにあるんだ。だからきっと大丈夫だと確信できる、この国は素晴らしいです。
外国の知人と話していると感じますが、彼らは自国を信じて、愛してます、例外なく。日本人にはそれがない、のではなくて、表現しないだけ、なんだよね。自国の歴史や、日本独特の文化について、外国人の方が詳しかったりする、これって以前は「恥ずかしい」と感じていたものですが、たぶん、それ自体が日本の文化なんだよね。独自のものだけではなく、外から取り入れたものも同じようにひとつの文化に取り入れて融合する、それが当たり前だ、っていう感覚自体がそうなんだと思う。
そんな気持ちが高ぶっている中で、こういった本を読みたかった。(これも文化の一部)日本の現状を悲観的に論ずるものが多い中で、この本は、「いやいや、今の日本ってすごいんだよ」っていう芯が貫かれていて、読んできてうれしい、そんな感情です。著者が繰り返し述べている、「これまでは『経済』で、そしてこれからは『文化』面で先進国となる」というフレーズが胸に刺さります。そうだよ、それが誇れることだし、自信を持てることだと思う。
別に他国と比べて、「比較優位」であることを誇る必要はない。この国には、誇るべき文化がある、ということだけでいい。自尊心として持てばいいんだ。いかに表現下手であっても、自国に対するネガティブな言葉は、口に出さないようにしようと思う。海外進出だって、「日本はもう駄目だから」じゃないんだ。「日本のいいところを世界にも伝えていく」という気持ちじゃないと、ね。

【ことば】私たちが二十一世紀になすべきことは、まだまだ遅れている国の人たちが、少しでも文化的な生活を送れるようにあるために、力になってあげること

真髄、行動指針が見つかりました。個人としてもこの考え方を、自信を持って進めていこう。

日本「優国」論―経済国家から文化健康国家へ (中公新書ラクレ)

0 件のコメント:

コメントを投稿

Twitter